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中国の古典おすすめ8選。名著から名言集まで。

bd8b2309a442ce9620a14e960a70f636_s.jpg おはようございます。よく読書家の人が「中国の古典を読むと良いよ!」と言ってるのを聞いた事がないでしょうか? それもそのはず、よく「中国4000年の歴史!」と言いますが、この4000年の間に本当にいろんな人が数多くの書物を残してきたわけです。そしてたくさんの良い本が生まれてきたわけですが、その中でも厳選に厳選を重ねて「これは読んだほうがいい!」と勝ち残ってきたのが、例えば孫子論語などの書物なんですよね。これはもう、読まない手はありません。 そして中国の古典の魅力として、「弱肉強食の世界で生き残る」という処世術のような面と、「自然を愛しながら、本当に自分のやりたい事を追求し、穏やかな人生を送る」という人生論のような面もあります。この相反する二つの面があるのが、とても魅力なんですね。 そんなわけで、早速中国のおすすめの古典を紹介したいと思います。  

 

・教養としての中国古典

だいたい中国の古典にはどんなものがあるのか?それぞれどのような内容の事が書いてあるのか?というガイドブックとしておすすめしたいのが本書です。中国古典の有名な書物はだいたいカバーしている上に、それぞれの解説もわかりやすく、要点を押さえてます。 どんな書物を読むにしても、ある程度の予備知識があるとスッと入ってきますからね。こういう本を一冊買っておくのは非常に読書がスムーズになると思います。  

 

孫子

もともとは戦争での戦い方を書いた「兵法書」だったのですが、それがビジネスなどでも使えるという事で高く評価されてる本ですね。戦争に勝つというのは「勝負での勝ち方」や相手の心理の読み方、自分サイドの「勝てる状態の整え方」などを知る必要があるので、それがビジネスなどにも通ずる場合が多いと。 すごく有名な本なので「これを読んだところで誰かを出し抜けたりしないのでは?」と思われるかも知れませんが、読んだ上で実践できるのは一握りです。何度も読み返した上で実践していただきたいと思います。  

 

論語

突然ですが、人生って迷う事ばかりですよね。人間なんて誰しも数十年しか生きてないので、迷う事ばかりだと思います。そこでこの論語のように、孔子という偉大な思想家が書いて、それが2500年も読みつがれている本というのは当然ながら参考になるんじゃないかと思います。 とにかくこの論語は「具体的」なのが良いところですね。もちろん中には抽象的な文章もありますが、全体としてはすごく具体的です。人生の個別のケースで迷った時に「そういえばここはこう書いてたな」と「参考」にする事ができます。  

孟子

この本を一言で言うなら「理想のリーダー像」を示したものです。中国のみならず世界中の経営者や政治家などに多く読まれている事を考えると、人の上に立つには必読の本と言えます。 よく孟子といえば「性善説」が有名で、それも「人は善い事しかしないんだ!」というノホホンとした思想だと思われがちですが、とんでもない誤解です。性善説性悪説も「人は善い事もすれば悪い事もする」というのは当たり前です。 では本当の性善説性悪説とは何か?というと一言ではとても言い表せないので、この「孟子」を始めとした中国の古典を読んでみてほしいと思います。

 

老子

個人的に中国の古典の中でもっとも読んで欲しい一冊です。 人生でなにか行き詰まった時、挫けそうになった時、絶対に励みになるのがこの本です。「そうか、こう考えれば良いのか」という目からウロコの思想が沢山詰まってます。 他の中国の古典は、まさに「戦争に勝つぞ!」とか「組織で成り上がるぞ!」という意欲がありますが、この本はガラッと雰囲気が変わります。こういう緩やかな本も沢山ある事が中国古典の奥深さと言えるかも知れません。  

 

・大学・中庸

中国の古典では「論語」「孟子」「大学」「中庸」の4冊を「四書」と呼び、非常に重要な4冊であるとされています。つまり論語孟子と並んで読むべきだとされているのが、この大学と中庸なんですね。 もともとは非常に倫理的な意味合いで書かれたものだそうですが、現代からするとかなり処世訓のような内容となっています。学ぶ時、人の上に立つ時、人生で何か迷った時など、絶対に役立つような内容が書かれています。 そして学問などの物事に対する深い洞察力は、まさに現代の科学にも通じる部分があります。大昔の中国の思想家もこう考えていたというのは、まさに「普遍性」を感じて身震いする思いです。  

 

菜根譚

NHKの「100分 de 名著」でも紹介され、「読むとすごく楽になる」と話題になった本。中国よりも日本で多く読まれているという事で、日本人の気風に合った本なのかも知れません。田中確定元首相が愛読してた事でも有名ですね。 この本が書かれた当時の中国では政治が腐敗していて、政治家や官僚は派閥争いに明け暮れていたようですが、そんな苦しい中でも楽にやり過ごしていく方法が書かれていますね。 人や自然と交わる醍醐味のようなものも書かれているので、人生に楽しみが生まれると思います。  

 

・中国古典名言事典

個人的には「名言集」というのはあまり読みませんが、これは別格です。膨大な中国古典の中から4800余りの名言が厳選されていて、圧巻の一言。漢字研究の大家である諸橋先生が8年もの歳月を掛けて完成させたそうです。 単純にこれだけを読んでいても面白いですし、気になった名言を辿りに原著に当たってみるのも面白いと思います。とにかく内容が濃いので、ぜひ一度手に取っていただきたいですね。  

 

・まとめ

以上、おすすめの中国古典の本を紹介させていただきました。 ここで紹介したのは、とにかく「最低限これだけでも読んで欲しい!}という教養の部分です。本当はもっと沢山素晴らしい本があるので、ぜひ興味を持っていただけた方は調べていただきたいなと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました!

倫理学の本、おすすめ6冊。入門書や解説書など。

9c3ae1e592e1d63118c7846171e7977b_s おはようございます。今回は倫理学のおすすめ本を紹介したいと思います。 もうすぐ春なので、倫理学の分野を専攻にしたいと思っている方がいると思います。そうでなくとも、倫理学はいろんな学問分野に絡んでくる幅広い分野なので、一般教養も兼ねて学んでおいて損はないと思います。 今回はそんな倫理学の初学者向けの入門書を紹介したいと思います。  

 

・現代倫理学入門

倫理学の入門書といえばまずこれが思い浮かびます。恐らく大学の講義などでも初学者向けにおすすめされる事が多いのではないでしょうか。 論理学に対して「考え過ぎて机上の空論になっているのでは」という批判はありますし、実際そんな状態になってる人はいるのですが、本著では論理学の主要なテーマに対して非常に具体的な例を挙げながら解説されています。 現実の状況をイメージしながら学ぶことができる、という意味ですごくおすすめですね。  

 

倫理学入門

放送大学の教科書として執筆されたもので、とてもわかりやすくて正確性があります。 どうしても論理学の教科書といえば現代の問題に偏りがちですが、本書はアリストテレスエピクロスストア派から功利主義、カント、ヘーゲルなどを扱い、そこから近現代に近づいてくるという構成です。 非常に幅広く、そして基礎をしっかり固める事ができる入門書だと思います。  

 

・動物からの倫理学入門

「動物と人間では何が違うのか?」という、すぐわかりそうで実は深い問いから倫理学に入っていく入門書。また、動物倫理という現代の倫理学ではかなり主要なテーマを理解するのにも役立ちます。 まさに入門書といった感じで、専門用語がかなり少なく、文章もシンプルで読みやすいです。それでいて扱ってるテーマはかなり難解なので、ここまで分かりやすくできるのは凄いなーと。きっと読み終わった後に視点が変わってる本だと思います。  

 

・倫理とは何か 猫のアインジヒトの挑戦

哲学に興味がある人ならば永井均先生の名前を聞いた事がある人も多いと思います。非常に著名な哲学者です。倫理学と言えば「正義」にかなり偏りすぎる傾向がありますが、本著は永井先生らしく、もっと広くて根源的な視点から倫理学を扱っていますね。 哲学者らしく、非常に容赦がない考察が繰り広げられます。こちらも読んだ後に人生観が大きく変わる一冊になっているなと思います。

 

功利主義入門―はじめての倫理学

倫理学の中でも非常に重要な「功利主義」を扱った入門書。功利主義は実際の社会でもかなり汎用性がありますし、実際に功利主義的な議論というのは良く見られるので、踏まえておいて損はないですね。しかも倫理学の導入としてもピッタリのテーマです。 文章もとてもわかりやすいと評判ですね。恐らく中学生や高校生などでも読めるのではないかと思います。 もちろん功利主義だけでなく、それを通して倫理学の本質そのものを深掘りしてる点も大きな長所です。  

 

・自由はどこまで可能か=リバタリアニズム入門

リバタリアニズム」というと難しく聞こえるかも知れませんが、要は自由主義の一種です。自由な社会とはなにか、いろんな人がいる中で個人の自由はどこまで許されるのか、そういう本です。 恐らく現代人にはリバタリアニズム的な考えを持つ人がかなり増えてきていると思います。そういう意味で自分の考えはどんな思想に合致するのか、自分が今どんな位置にいるのかを考える上で、とてもおすすめの入門書ですね。  

 

・まとめ

以上、おすすめの倫理学の本を紹介して来ました。 やはり倫理学を学ぶ上で覚えておいてほしいのが、絶対的な「正解」がある分野ではございません。それでもやはり他の人の考えも学んで見るのとそうでないのとでは全然違います。 しかしやはり「自分で考える」という主体性を持って、一つ一つの問題に対する考えを身に着けていってほしいなと思います。 最後までご覧いただきありがとうございました!

社会学の本おすすめ10選。学部生や社会学の入門書に!

e2023685fcd47bd1ad7e898af25a1119_s.jpg おはようございます。「春から新たに大学生!」というこの季節、大学の勉強に不安を持っている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、社会学部に進学予定の方々の為に、おすすめの入門書や必読の本を紹介していきたいなと思います。 もちろん、学部生かどうかに関係なく、社会人が趣味として社会学を学んで見る場合にもおすすめな本を集めました。  

 

・よくわかる社会学

正直、社会学の本は入門書でも難しいものが多いです。「これ初学者の人が読んでわかるかな?」というものが沢山あります。そんな中でもこの『よくわかる社会学』は本当にわかりやすいです!しかも「社会学とは何か」という要旨をしっかり捉えているのが素晴らしいですね。 しかし一方で「やや抽象的でイメージが湧きにくい」「各論点への掘り下げが少ない」などのデメリットもあるので、他の入門書なども合わせて読むとバッチリかも知れません。まず完読して雰囲気を掴む本としては非常におすすめです。  

 

社会学 (New Liberal Arts Selection)

社会学に限らず、コチラの「New Liberal Arts Selection」は入門書の鉄板なので覚えておいて損はないでしょう。カラフルな表紙が特徴です。 いろんな現実の問題に深くコミットしていて、想像力が湧きやすい入門書だと思います。しかも複数人の社会学者が分担して書いてるので、それぞれ専門性も高いですね。少し初心者向けにしては難しいかな?と思いますが、社会学の主要な概念の本質を捉えて解説しているので、ぜひ読んでいただきたい一冊ですね。  

 

・自分を知るための社会学入門

こちらは入門書といっても硬い雰囲気がなくて、まるで面白い先生の授業を受けているかのような面白い本ですね。実際、岩本先生の講義はとても面白いと評判で、学生からの人気も高いです。 社会学というとどうしても「社会全体!」というマクロなイメージを持ちがちですが、こちらは個人と社会の関係性を意識できるような内容になっているのが魅力です。 「もっと社会学を深めてみよう」と思えるポイントが節々に散りばめられているのも、筆者の力量を感じさせてくれますね。  

 

プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神

マックス・ヴェーバーエミール・デュルケームカール・マルクス。この3人は「近代社会科学の三大創始者」と呼ばれていて、社会学でも「バイブル」と言われるほど、非常に重要なウエイトを占めています。実際、話題にもよく登るので、ぜひとも読んでおきたいところ。 その一人、マックス・ウェーバーの代表作が本著です。ピューリタンというキリスト教のグループが、いかに近代資本主義の誕生に貢献したか。つまり宗教が経済に与える影響を書いたものです。 一見、無関係に思える二つの社会を結びつけるのは、まさに社会学的な考察と言えるでしょう。原点にして模範的な一冊。  

 

・自殺論

ちょっと物騒なタイトルですが、デュルケームの導入として本当におすすめな一冊です。 簡単に言うと「人はなぜ自殺をするのか?」という考察ですね。これだけでも興味深いテーマだと思うのですが、自殺を通して人間というものの本質が見えてくるのが本当に面白いですね。 これが100年以上前に書かれたという事実も、この本の価値を大きく押し上げています。人間の本質は変わらないんだなぁと思える一冊です。  

 

カール・マルクス──「資本主義」と闘った社会思想家

 

マルクスと言えば「経済学者」のイメージがあるかも知れませんが、実は社会学にとっても原点の一人と言える思想家です。彼の著作は「資本論」だけでも膨大で、なかなか手を出すのが億劫ですよね。 そこでマルクスの思想そのものを解説した本がおすすめです。無数のマルクスの解説書の中でも本著は非常に密度が濃いです。資本論の要点を当時の時代背景などと絡めつつ分かりやすく解説しています。 何よりマルクスに対する興味が掻き立てられる本だと思います。「予言がめちゃくちゃ当たってる!凄いなぁ!」と思える一冊です。  

 

ジンメル・つながりの哲学

ジンメル社会学の超有名な思想家で、ぜひ読んでおいた方が良いですね。ただし本人の著作はこれまたハードルが高いので、この菅野さんがわかりやすく正確に解説してくれた本書がおすすめです。 「私」と「社会」の繋がりについて見直した本で、きっと読んでる内に価値観が二転三転すると思います。 なんとなく「自分の居場所がない」とか「自由がない」など、他者や社会に対する悩みを抱えている方にぜひ読んでいただきたい一冊です。  

 

・脱常識の社会学

なぜ私達は金銭などの取引をできるのだろう?なぜ人は結婚するのだろう?宗教や権力が生まれるのだろう?そういう普通は疑問に思わないような、当たり前の「常識」について、社会学的な観点から深く掘り下げた本です。 これまで当たり前だと思っていた事に、こんなに深い構造問題があったのか、と気付かされる本です。これぞ社会学の醍醐味ですね。 翻訳本はわかりにくいものが多いのですが、本書は比較的わかりやすいと思います。  

 

・自由という牢獄――責任・公共性・資本主義

著者の大澤真幸さんは現代の社会学者の中でも非常に著名な方です。 彼の研究を一言で言うと「自由について」ではないかと思います。人間は誰しも「自由になりたいなー」と思っていて、自分なりにあれこれ考察している方は多いと思いますが、やはり社会学はめちゃくちゃ役に立つと思います。社会や他者との関係性の中で自由になる、というのはとても重要な事ですからね。  

 

・私たちはどこから来て、どこへ行くのか

宮台さんも非常に有名な現代の社会学者ですね。よくテレビなどにも出ているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。やっぱり彼の本も話もとても面白いですね。なので数ある著作の中から一冊選ばせていただいた次第です。 なんとなく「今の社会ってどこに向かっていくんだろう?」と不安に思ってる人が多いと思いますが、そういう方に読んでいただきたい一冊ですね。混沌としているように見える社会ですが、こんなにスッキリと分析できるのか、と驚かされると思います。  

 

・まとめ

以上、社会学のおすすめの本を紹介して来ました! やはり全体的に「次の一冊に繋がる本」を選んだつもりです。「この人の本面白いなー」と思ったものがあれば、二冊三冊と辿っていただければなと思います。 最後までご覧いただきありがとうございました!