黒瀬の書斎。

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 政治哲学の偉人!マイケル・サンデルの本おすすめ7冊!

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 おはようございます。皆さんは「マイケル・サンデル」という名前をご存知でしょうか?

本を読んだ、大学で学んだ、テレビで見た事がある、という人も沢山いると思います。

サンデル氏は政治哲学の世界では超有名な学者です。政治哲学について勉強するならば、まずサンデル氏の本を読むべきだと言っても過言ではありません。

今回はそんなマイケル・サンデル氏の紹介と、おすすめの本を紹介して行きます。

 

目次

 

 ・サンデル氏の略歴

 サンデル氏はアメリカの政治哲学者で、オックスフォード大学で博士号を取りました。

ハーバード大学で教鞭を取っていて、講義が非常に人気で一般公開の際には数万人が押し寄せました。

その講義をまとめた著作『これから「正義」の話をしよう』が世界中で大ベストセラーになります。書店などで見かけた事がある方も多いのではないでしょうか。

そして日本ではNHKで『ハーバード白熱教室』という番組名でサンデル氏の講義が放送されました。これも見た事がある人が多いのではないかと思います。

このように一般の方にも非常に有名で、啓蒙家としても優れているのがサンデル氏です。

 

・サンデル氏の大まかな思想

 サンデル氏は啓蒙家としていろんな政治哲学の思想をわかりやすく説明しているのですが、彼自身の思想はどういったものなのかと言うと、サンデル氏は共同体主義(コミュニタリアニズム)の代表的な学者として知られています。

詳しくはサンデル氏の著作にわかりやすくまとめられているのですが、サンデル氏はロールズリベラリストなどの、要するに「個人」が主体的に正義を持つんだ、とする思想を批判しています。

そしてサンデル氏は、人間は共同体から独立して「正義」を持つことはできないと。人間は常に共同体の影響を受けながら「正義」という価値観を作っていくし、なにが正義かというのも共同体ごとに定義すべきなんだ、という思想を持っています。

ザックリと解説するとこういう感じです。実際のサンデル氏の著作ではもっと色々と深く掘り下げられているので、紹介して行きたいと思います。

 

・サンデル氏のおすすめ本7選!

1.これからの「正義」の話をしよう

サンデル氏の代表的な著作。やはりまず最初にこれを読んでほしい。

ミルの功利主義レッセフェール的なリバタリアニズムロールズの正義論など、「正義」というものについての主だった思想をすごくわかりやすく解説しています。

これほど密度の濃い政治哲学の入門書は他にはないと思います。有名な「トロッコ問題」という思考実験も出てくる著作ですね。

 

2.公共哲学 政治における道徳を考える

経済格差、幇助自殺、アファーマティブ・アクションなど、現実によくある問題に政治哲学がどう立ち向かうのか、という本です。

『これからの「正義」の話をしよう』でも思考実験などがありましたが、コチラは更に実践的で、現実の問題に根ざした思想書という感じの本です。

世界のニュースなどを見る上で考え方の基盤がほしい人にオススメです。

 

3.ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業

『これからの「正義」の話をしよう』はサンデル氏の講義をわかりやすくまとめた感じですが、コチラはサンデル先生の講義そのままの講義録です。

ハーバード大学での講義に加え、東京大学での特別授業も収録されています。

やはり生の講義の緊張感が伝わって来てとてもいいですね。サンデル氏に質問を受ける生徒たちも素晴らしい受け答えで、それそのものが参考になります。

 

4.それをお金で買いますか 市場主義の限界

サンデル氏が資本主義を批判した一冊。こちらも非常に有名ですね。

古来より資本主義や市場原理に対する批判は数多くありました。しかし多くは社会主義共産主義的な切り口のものが多かった。

しかし本著では「道徳」を重視し、道徳で真っ向から資本主義に立ち向かっていきます。なるほど、こういう見方もあるのか、という驚きの連続です。

自由な社会でいかにして「徳」を持ち続けるか、それがどういった意味を持つのか、という事がよくわかります。

 

5.サンデル教授、中国哲学に出会う

中国というと最近は国際社会でよくないイメージを持たれているかも知れません。しかし儒教を始めとする中国の古来からある哲学は、本当に深みがあり学ぶ価値があります。

サンデルという西洋の思想・哲学の大家が、中国哲学に触れてどういった感想を持つのか。この時点ですごく面白そうな一冊ですよね。

サンデル氏の哲学は中国哲学(この本では主に儒教です)とどこが同じなのか、どこが違うのか、それを比べる事で両者の違いがより鮮明に浮かび上がってきます。

 

6.民主政の不満

アメリカ憲政史をサンデル氏が語りまくる本。

アメリカの憲法や共和主義などに関する記述が多いです。アメリカ人が読むとまた違う感想があるのですが、私は日本人にこそこの本を読んでほしい。

当たり前ですが、アメリカの政治と日本の政治はここまで違うのか、というのが実感させられます。アメリカの本質に深く切り込んだ本だからこそ、日本人にとって参考になる部分がとてもあるなと。

最近は米大統領選で日本でもアメリカに関する議論が沢山されていますが、これを読むとアメリカのこれまでとこれからがより理解しやすくなります。

 

7.完全な人間を目指さなくてもよい理由-遺伝子操作とエンハンスメントの倫理

 サンデル氏が生命倫理や遺伝子操作などのテーマに挑む一冊。

ちょっとこれまでの政治哲学と趣が違うような気がしますが、生命に関する議論も倫理的な問題が常に付きまといますからね。

アメリカ社会がベースにあるので遺伝子操作の議論もものすごく進んでいます。日本にいるとあまり聞かない話ばかりなので、とても斬新です。しかし日本も近い将来、こういう問題や議論が起きるのだろうなぁ、と思いながら。

やはりこの本でも生命倫理について一本筋の通った議論をしています。とにかくサンデル氏の本はなにか理念がほしい方におすすめです。

 

・まとめ

 以上、おすすめのサンデル氏の本を紹介させていただきました!

とにかく内容のネタバレはしたくないのであまり深く突っ込んだ議論はできませんでしたが、とにかく少しでも興味を持っていただければ幸いです。

とにかくサンデル氏の本は深くて面白いです。なにか興味を持った一冊から読んでいただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!