「武士道」を知るために絶対読んでおきたい本、おすすめ5選。
現代でも日本・海外で人気が根強く、高潔な思想だとされている「武士道」。
しかし最近はなんとなく雰囲気で「武士道」を名乗っていて、中身がない人も見受けられます。やはり日本人に生まれたからには、武士道をしっかり勉強して正しく理解したいところです。
そこで今回は、武士道を理解するためには絶対に外せないなと思う本を紹介したいと思います。
1.武士道
言わずと知れた新渡戸稲造の名著。英文で書かれ、世界中の人に多く読まれました。
新渡戸稲造はキリスト教徒としても有名で、どちらかと言えばこの本も「外国人の視点から客観的に武士道を捉えた本」と言えるかも知れません。
故に冷静で論理的で、外国人が「武士道」と聞いて真っ先にイメージする内容が書かれているので、教養としてもぜひ読んでおきたいところです。
もともとは英文でいろんな人が翻訳してますが、やはり歴史学者の奈良本さんが訳した本著がおすすめです。
2.葉隠
「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という一文で有名な著作、「葉隠」です。実はこれ、単純に「武士道とは時には命がけで戦う事だ」というだけの意味ではないのです。
新渡戸稲造の「武士道」が少し外国目線なのに対し、この「葉隠」は日本古来の武士道精神にもっとも影響を与えた本と言っていいでしょう。三島由紀夫も「葉隠入門」という本を出すほど愛読していました。
こちらも色んな出版社から本が出ていますが、やはりこの講談社のものがおすすめです。原文の息遣いがそのまま伝わってきて、鬼気迫るような文章です。
3.留魂録
吉田松陰が弟子に向かって伝えたい事を書いた著作。処刑される前日まで書いていたいと言います。
武士道の本としてこれをおすすめする理由は2つ、一つは武士ならば「皇室をどう捉えているか」というのは非常に重用な問題になりますが、これを読むと「尊王攘夷」という思想が世間では大きく誤解されているのがわかります。
もう一つは、松田松陰の死生観がよくわかるところです。実は「葉隠」の「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」の真意とも非常に似通った点があり、武士道の真髄を理解できるのではないかと思います。
ちなみに本著では「留魂録」以外の重用な手紙や論文もピックアップされているので、それもぜひ読んでほしいところです。
4.西郷南洲遺訓
西郷隆盛の遺訓集。語録集のような形になっています。
「西郷隆盛」というと、幕末志士の中でもあまり「武士!」というイメージが薄い温厚な人物として知られているかも知れません。しかし立ち振る舞いのあり方は武士らしくなくても、ある種の武士道精神を体現できるんだ、というのがわかる本です。
単に高潔なだけでなく、多くの人をひきつけ、大きな偉業を成し遂げた人物から学ぶことは多いと思います。
5.五輪書
かの有名な宮本武蔵が書いた本です。宮本武蔵と言えばいろんな漫画やアニメなどで脚色されすぎていますが、実際はどんな人物だったのかがよく分かる本です。
それでもやはり賛否両論ありますが、一人の剣豪として命のやり取りを繰り広げていたのは間違いありません。そういう人物が考えていた事を知るのは重用ではないでしょうか。
まぁこれも非常に有名な本ではあるので、教養として読んでおいてほしいと思います。
・まとめ
以上、武士道を知るために絶対読んでおいて欲しい5冊を上げてきました。
この中でも特に「武士道」「葉隠」「留魂録」の3つは必読ではないかなと思います。
他にももっと読んでおいて欲しい本はあるのですが、まずはこれだけ紹介させていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました!