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憲法学の本・入門書おすすめ7冊。大学生の勉強にもピッタリ。

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 おはようございます。今回は憲法学についてのおすすめ本の紹介です。

大学でも教養科目などで多くの人が学ぶ憲法学。政治でもよく憲法に関する議論になって憲法学の話題が出てきますが、実際のところ憲法学とはどういった学問なのでしょうか。

憲法学を知ることで日本の法学や政治をより深く知る事ができますし、一部の憲法学についていい加減な事を言ってる人達の意見も看破する事ができます。

今回はそんな憲法学の本質的な思想や、憲法学全体の教養が身につく本を入門書中心に紹介して行きたいと思います。

芦部信喜さんなど著名な憲法学者さんの本も多くピックアップしたので、試験対策などにも有効だと思います。

 

目次

 

1.憲法学読本 第3版

憲法学の歴史を順を追って説明しながら、それが現代の憲法にどう結びついているのか、というのをわかりやすく解説した良書。最新のものも含めた重要な事例や判例をしっかり解説しているので、「実際のところ何がどう問題になっていたのか」がイメージしやすいです。

三人の憲法学者さんが共著で書いている本ですが、どなたもしっかりした経歴があって信用できる点も大きいですね。

数ある憲法学の入門書の中でも「まずこれを読んでおけば間違いない」と言える一冊だと思います。

 

2.憲法

皆さんは芦部信喜さんという憲法学者をご存知でしょうか。「憲法訴訟論」などの数々の分野を開拓した憲法学者で、戦後の日本の憲法学者の中でも最も著名な人物だと言える方です。

その芦部さんのエッセンスが詰め込まれたのが本著『憲法』です。刊行依頼、憲法学や司法試験の教科書として読まれ続けている本で、現在も高橋和之さんという芦部さんの弟子が補訂をしています。

日本の憲法学の基礎となっている本で、憲法学を勉強する方ならば是非とも読んでいただきたいと思います。

 

3.日本人のための憲法原論 

「在野の天才」と呼ばれる小室直樹さんの本です。『痛快!憲法学』というこれまたメチャクチャ有名な憲法学の本があるのですが、その本を読みやすくリニューアルしたのが本著です。

とにかくメチャクチャ面白いです。他の憲法学の本といえば日本国内の憲法学の歴史にスポットを当てたものが多いですが、本著は広く欧米やキリスト教などの歴史も持ち出し、「実際のところ憲法学とはどういうものなのか」を深く掘り下げています。

とりあえず「なんか憲法学って難しそう」と思っている方は最初に読んでいただきたいです。ドハマリする事間違いなしの一冊だと思います。

 

4.憲法学教室

こちらもわかりやすく内容の質も良いと評判の憲法学の入門書です。改定を重ねて最新の立法や判例も反映しています。

面白いのは通説や判例に対しても「これは違う」とキッパリ否定する点です。普通そういう本は入門書には不向きなのですが、この本は非常に筋が通っていますし、異説の中でもかなり有力な意見をぶつけている。

他の入門書なども読んだ上で「なるほどこういう見方もあるのか」と気付かされる本です。著者の浦部先生も非常に著名な憲法学者なのでぜひ読んでいただきたいです。

 

5.憲法学再入門

憲法学を学んでいると「結局のところ本質的にはどういう学問なのか」というのがよくわからなくなって来ますが、そういった時に読んでほしい本です。

憲法学の本質や原則論をものすごくわかりやすく解説してくれています。基本に立ち返らせてくれるような本です。

こちらも他の憲法学の本を読んでから読んで見るのが良いと思います。数々の判例などを押さえた後だと「なるほど、こういう所あるよね」というのがよくわかります。

 

6.ほんとうの憲法

オーソドックスな憲法学の本ではないですが、重要な問題提起がたくさん詰まった本です。

確かに憲法学はすごく権威ある学問なのですが、確かにこの本が書いているように国際法を超越するものではないですし、現実の安全保障環境などを見てどうなのかという部分はありますよね。

その辺りの話を深く掘り下げている本です。重要な視点が得られる本なのでぜひ読んでいただきたい。

 

7.憲法学の病

こちらも上記の「ほんとうの憲法」の著者である篠田英朗さんが書いた本です。

 タイトルの通り、既存の憲法学に異を唱えるような内容になっています。やはり国際法の文脈で日本の憲法を読む、というのは凄く画期的な視点ですね。

同じような問題提起をしている人は沢山いるのですが、中でも篠田英朗さんは実績も凄い方で、説得力もズバ抜けています。ぜひとも読んでいただきたいです。

 

・まとめ

 以上、おすすめの憲法学の本を紹介させていただきました!

やはり憲法は国の輪郭を形作っているものなので、学ぶ事でかなり政治全体についても勉強になりますね。

何よりすごく面白い分野だと思います。少し「硬い」というイメージを持っている方が多いかも知れませんが、すごく情熱的で奥深い分野である事は間違いないと思います。

是非とも皆さんにも憲法学の世界に触れていただきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!

近世哲学の祖!デカルトの本・入門書おすすめ6冊!

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画像引用元:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Frans_Hals_-_Portret_van_Ren%C3%A9_Descartes.jpg

おはようござます!今回は近世哲学の父・デカルトの紹介をしたいと思います!

 デカルトと言えば「近世哲学の祖」と呼ばれる哲学史の超大物で、近代以降の哲学は彼を抜きにしては語れないほどの人物です。

私の大学時代の先生が言ってましたが、哲学者で打線を組むなら4番がカントで3番がデカルトであると。そのぐらいの大物なんですね。

しかし意外にもソクラテスプラトンアリストテレス、カント、ヘーゲルニーチェなどと比べて「名前も聞いた事がない」という人がいるほど知名度が低かったりします。

それはよくないと思い、今回はデカルトの入門書や本人の著作などでおすすめのものを紹介して行きたいと思います。

 

目次

 

 ・デカルトの本おすすめ6冊!

1.デカルト入門講義

まずデカルトの入門書はこれを読んでほしい。一言で「デカルトの哲学」と言っても色々ありますし解釈も様々ですが、とにかくデカルトの本質は「この世に何も確実なものがない」という懐疑論と、それに立ち向かって「我思う故に我あり」という命題を打ち立てた部分にあると思います。

その過程がこの本は本当にわかりやすく、かつ順を追って解説しています。結局のところデカルトの哲学がどう有意味で後世に受け継がれているのか、というのがよく伝わってくる良書です。

 

2.デカルト入門

こちらもデカルトの全体像を捉えた良質な入門書です。

デカルトの生涯に加えて、デカルトの数学、神学、宇宙論、人間論、道徳論なども解説していて、純粋な哲学以外の部分も俯瞰的に解説した本だと言えます。

デカルトの他の著作を読む前にコチラを読んでいただくと、よりデカルトを深く理解できる入門書ではないかなと思います。

 

3.デカルト方法序説』を読む

デカルト本人が書いた古典と言えば『方法序説』は絶対に外せないのですが、その方法序説をわかりやすく解説してくれている本です。

この本だけ読んでももちろん勉強になるのですが、できっれば『方法序説』とセットで読んでみてください。

難解なデカルトの本に、どういった背景があって、どういった真意が込められているのか、というのが非常によくわかるようになり、理解度がグッと上がります。

 

4.方法序説

哲学者デカルトの最も重要な哲学と、その結論に至るまでにどういう手法を取ったのか、という手法や道筋を解説しています。

まずデカルトの古典と言えばこれをオススメしたい。というか、全ての本の中でも最もオススメな一冊かも知れません。

哲学史の中でも屈指の大天才の思考方法がそのままわかります。読むことで最強の武器が手に入る事間違いなしです。

 

5.哲学原理

主に哲学について述べた第一部と、数学や物理学などの科学について述べた第二部に分かれています。

第一部の哲学についてはデカルト本人の哲学を解説している感じなのですが、特筆すべきは第二部です。近代科学の原点とも呼ばれている第二部には度肝を抜かれます。

哲学者として名高いデカルトですが、科学者としても大きな影響を与えている。その深すぎる思索にはただただ脱帽させられます。哲学だけでなく科学を学んでいる人にもすごくオススメな一冊です。

 

6.情念論

方法序説や哲学原理と比べてあまり知名度のない本著ですが、ぜひとも読んでほしい。

現代の認知科学を踏まえた上でも驚愕するような、デカルトの「心」に対する洞察が書いてあり、その鋭さと深さに驚かされます。

なにか不安や恐怖を抱えている人にもオススメで、心の支えになってくれるような一冊です。

 正直、もっともっと評価されて研究されてほしい本だなと思っています。

 

・まとめ

以上、デカルトのおすすめの本を紹介させていただきました。

しかし何はともあれ、とにかく一冊読んでほしい。この記事のスペースではとても解説できないほど、デカルトの本は深くて面白いです。

デカルトは哲学はもちろん、科学や数学、神学、倫理学にも多大な貢献を与えました。人類史の中でも屈指の天才の一人と言っても過言ではありません。

その天才の入門書や著作を読み、考え方を学ぶ事は、本当に大きな学びになります。ぜひとも皆さんにもデカルトの本に触れていただきたいと思います!

最後までお読みいただきありがとうございました。

中村天風氏とは何をした人?凄すぎる思想と経歴!おすすめの著作6選!

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画像引用元:https://meigen-ijin.com/nakamuratempu/

おはようございます!今回は中村天風さんという方の紹介と、おすすめの著作を紹介して行きたいと思います!

 筆者が中村天風さんを知ったのは偶然でした。Amazonで本を漁っていると、やたらとたくさん著作を書いてて、表紙やタイトルなども威厳がある感じの人がいました。それが中村天風さんでした。

少し気になって調べてみると、とにかく経歴がものすごいんですね。それで著作も読んでみると、めちゃくちゃ内容が素晴らしい。

 今日はそんな中村天風さんを一人でも多くの方に知っていただきたいと思い、記事にしました。

 

目次

 

中村天風さんとはどんな人?経歴は?

中村天風さんは1876年、東京で生まれます。その後、学生生活を経て、16歳の時に帝国陸軍の軍事探偵となります。満州などを偵察し、戦後は高等通訳官を務めます。

しかし1906年、当時は不治の病だった肺結核を患い、心身ともに弱ってしまいます。そんな中、1909年にキリスト教作家の著作に感銘を受け、病気で弱った心身を強くするために渡米します。

 そしてアメリカやヨーロッパの哲学者や著名人などに会ったのですが、納得する答えは得られず、日本への帰路に着きます。しかし日本への経由地に過ぎなかったエジプトでインドヨーガの聖人に出会い、そのまま弟子入り。病気を克服した上に、悟りを開いたとされています。

帰国後は実業界で活躍しますが、しばらくして「統一哲医学会」という団体を作り、講習やセミナーなどを通じて自身の思想を広めようとします。天風氏の思想には東郷平八郎原敬松下幸之助稲盛和夫などの錚々たる方々が影響を受けたといいます。

とまぁ、これだけでも凄い経歴なのですが、これでもめちゃくちゃ省略しています。とにかくいろんなエピソードがあるのですが、そのどれもが凄すぎる方です。より詳しく知りたい方はもっと調べていただきたいと思います。

では、東郷平八郎松下幸之助などに影響を及ぼした中村天風さんの思想とはどういったものだったのでしょうか。それらを学ぶ事ができるおすすめの著作を紹介して行きたいと思います。

 

中村天風さんの著作おすすめ6選!

1.君に成功を贈る

中村天風さんの講演をまとめたもので、わかりやすくて導入の本としてオススメです。

タイトルなどから「よくある成功哲学の本なのかな?」と思われるかも知れませんが、そういった自己啓発本とは一線を画します。

幸福に生きるにはどうすればいいのか、強くなるにはどうすればいいのか、そういった人生の難問に根本から向き合っている著作です。

読むと心の底から力が湧き上がってくるような一冊です。

 

2.最高の瞑想法

こちらは中村天風さんの瞑想法を解説した本です。著者は沢井淳弘さんという天風さんの直弟子で、天風さん自身が書いた秘伝の書「安定打坐考抄」の現代語訳も付いています。

瞑想というと少し「宗教っぽい」と思われるかも知れませんが、最新の認知科学でも取り入れられている心理療法です。その瞑想の中でもインドの僧侶から直接学び、かつ深化させた天風さんの瞑想はやはり凄いです。

すごくシンプルな実践方法で、しかし驚くほど心が静まり、何事にも動じない心が作られていきます。

 

3.運命を拓く

ここまで紹介した本の中でも、中村天風さんの教えの本質的な部分にかなり近い本だと思います。

なんというか書いてる事の内容そのものはシンプルで、他の本にも書いていそうな事です。しかしその裏打ちと説得力が凄まじいんですね。

古来から読みつがれている名著の中には、単に内容が優れているだけでなく、文学的で迫力があって、読むと力が沸いてくるようなものが多々あります。そういった意味でも本著は、古来から伝わる古典や聖典に匹敵するパワーがあると思います。

 

4.中村天風の生きる手本

こちらも中村天風さんの講演をまとめて編集したもので、タイトルの通り「生きる手本」が書いてあります。

具体的には「心を掃除する」とか「精神のアンテナを変える」とか、そういった「太く長く生きるための方法論」が書いてあります。

まさに天風さんの人生は「太く長く」を実践した人生でした。日本でも世界でも数々の経験を積み、病気も克服して長生きした。そんな天風さんの人生の秘訣が詰め込まれています。

 

5.真人生の探求、研心抄、錬身抄

   

この3冊は三部作でセットになっています。

天風さんの「心身統一法」という思想・哲学の真髄を述べている本です。まず「真人生の探求」で全体の概要を示して、「研心抄」で精神的な部分を、「錬身抄」で身体的な部分をより掘り下げているという形です。

内容はとても一言では言い表せません。とにかく深くて感銘を受けます。繰り返し読んでいただきたいと思います。

 

6.成功の実現、盛大な人生、心に成功の炎を

  

 こちらも3冊セットで読んでいただきたいです。できれば他の天風さんの著作を読み、理解を深めてから読んでいただきたいと思います。

やはり内容は簡単には説明できないのですが、本当に天風さんは悟りを開いていたんだなぁ、と確信できる本たちです。世界や人間の本質に本当に迫れる本です。

説明文やレビューなどを読んでいると、ちょっとスピリチュアルっぽい本なのかな、と思うかも知れませんが、その辺のスピリチュアルの本とは全く別次元で凄いです。

とにかく世界の政財界のトップに立っている方々が読んでいたというのが納得できます。一冊1万円と少し高額ですが、内容を考えるととても安いです。中古であれば6千円ほどで買えますし、本当にこれはぜひとも読んでいただきたいです。

 

・まとめ

 

 以上、中村天風さんの経歴と、おすすめの著作を紹介させていただきました。

とにかく天風さんの著作については、まず1冊2冊と読んでみてほしいです。

正直、本の雰囲気などからはビジネス本やスピリチュアル系の香りがするかも知れませんが、とにかくそういったものとは別物なんです。読んでいただけると、本当にその思慮深さに驚くと思います。

どうか皆さんにも天風さんの思想に触れていただきたいと願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました!