生活百花

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神経科学(脳科学)を真面目に学びたい人へのおすすめ本5冊。

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おはようございます。今回は神経科学(テレビなどでは脳科学とも呼ばれています)を真面目に学びたい人におすすめの本を紹介して行きたいと思います。

なぜタイトルに「真面目に」と入っているのかと言うと、やはり神経科学には適当な本が多すぎるんですね。脳という事もあって神秘的であったり、自己啓発的なイメージが付くのかも知れませんが、それを払拭したいと思ってこの記事を書きました。

神経科学は、自分を劇的に変えたり、他人をコントロールする事が目的の学問ではありません(一部にそういう応用の仕方をしてる人もいますが)。

そうではなく、人間は脳を通して世界を見て、思考しているわけで、「人間とはなにか」という本質的な問いを深く掘り下げる事ができる学問だと思います。

そんなわけで早速ですが、神経科学のおすすめの本を紹介して行きたいと思います。

 

目次

 

1.カンデル神経科

この本を一言で紹介するなら「神経科学のすべてが詰まった教科書」です。

ノーベル賞を受賞したエリック・カンデル氏が中心となって編集した本で、世界的にもスタンダードな教科書となってます。更に神経科学の発展に合わせて何度も改訂されてて、常に最新の内容が載っていますね。

認知、知覚、運動、思考・記憶、精神疾患、システム脳科学など、あらゆる神経科学のテーマが詰め込まれていて、とにかくこれを徹底的に読み込むのが神経科学の理解には一番手っ取り早いです。

とはいえ少し値は張ります。質や量に比べて安すぎるぐらいですが、とはいえ少し初心者の方には敷居が高いかも知れません。もっとも他の本も数千円ぐらいするので、これ一冊買っておけば良いような気はしますが。

 

2.単純な脳、複雑な「私」

神経科学の導入として池谷裕二さんの本はかなりオススメです。

エビデンスがしっかりしていて、脳科学の本によくあるような神秘主義的な飛躍がありません。

更に初心者の方にもわかりやすいです。例えば本著は、高校生相手に対話形式で講義をするという形になっていて、難しい用語なども少ないですね。

一番凄いのは、わかりやすい上に「人間とはなにか」「意識とはなにか」など、神経科学の醍醐味である深い洞察がところどころに垣間見える事ですね。池谷さんの本をキッカケに神経科学に興味を持ち始める人は多いです。

 

3.あなたの知らない脳──意識は傍観者である

こちらも初学者の方におすすめの本で、池谷裕二さんも推薦しています。

人間は自分で自分をコントロールしているつもりですが、それが実はそうでもなく、意識というのは傍観者に過ぎないという事を解説した本です。神経科学の中でも、初めて学んだ時に結構驚く話だと思うので、まず読んでみる本としてはオススメです。

具体的な例が多いのでイメージしやすいのもポイントですね。

 

4.脳科学の教科書

理化学研究所が出している脳の教科書。神経科学の基本的な知識や概念などがわかりやすく解説されています。他の神経科学の本などを読む時に手元に置いてあると、わかりにくい部分が出てきた時に理解の手助けになるかも知れません。

誠実なのは「何がわかっているのか」だけでなく「何がわからないのか」までしっかり書いてる点ですね。神経科学を学ぶ上で、それは常に意識しておいてほしい事です。

 

5.「意識」とは何だろうか―脳の来歴、知覚の錯誤

神経科学そのものよりも、神経科学を通して「自分とはなにか」を考える、思想書のような本。

 神経科学を学んでいると、なんだか人間が余計に掴みどころの無いもののように思える事があります。そういう時にこの本を読んだり、この本の考え方を参考にする事で、複雑な考えをスッキリさせる事ができます。

入門書ではないですが、読みにくいものでもないです。普通に思想書の一つとしてもおすすめです。

 

・まとめ

 以上、神経科学のおすすめの本を紹介して来ました!

 やっぱり何か興味を持った本からで良いので、とりあえず一冊読んでほしいですね。知識として最高にエキサイティングな神経科学の世界をもっと知っていただきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました!