哲学者・カントとはどんな事を言った人?カントのおすすめの本5冊!
おはようございます!今回は哲学者カントについての記事です。
カントといえば、私の大学時代の教授が「哲学者で打線を組むとすれば、カントが4番でデカルトが3番だ」という例えをしていたのですが、ともかく偉人だらけの哲学史においても1位2位を争うほどの超大物です。
今回はそんなカントの哲学を簡単に紹介し、カントに関するおすすめの本を紹介して行きたいと思います。
目次
・カントはどんな事を言った人?
さて、一言で「カントの哲学」と言っても本人もいろんな事を言ってますし、それに対する論文や解説書なども山程書かれているぐらいなので、一言では説明する事はできません。
なのでここでは肝の部分を超簡単にまとめたいなと思います。
まずカント以前の哲学者は、例えば「神は存在するのか」とか「死後の世界は存在するのか」みたいな、現実の世界からはちょっと浮世離れしたような、形而上学のような話ばかりしていました。
そこにカントがやってきて、「そんな話しても仕方なくないか?」という事を言いだしたのです。
我々は五感を通して世界を認識しています。では五感で認識できない事を話しをしても仕方ないよな、と。
そこで見た事もない世界の話を語るのは止めて、我々がしっかり認識できる範囲の世界について語る事を学問と位置づけよう、と決めたのがカントの功績なんですね。
なんだかあっさり解説してしまったかも知れませんが、よく考えるとこれはすごい事ですね。
今の時代の「学問」のあり方に、カントがめちゃくちゃ影響しているのがわかります。というか、まるでカントをベースにしていると言っても過言ではありませんよね。
さて、カント最大の功績を超わかりやすく解説して来ましたが、実際にカントの思想はもっと色々言っていて、しかも超深いものです。そこでここからは実際のカントの著作や解説書を紹介して行きたいと思います。
・カントのおすすめの本5冊!
1.カント入門
カントの入門書は色々ありますが、これはめちゃくちゃオススメです。
とにかくわかりやすい。そしてカントの哲学の全体像をしっかり捉えています。
まずカント入門ならばこれ、と言っても過言ではない、日本語の著作ではもっとも優れた一冊かなと個人的には思います。
2.純粋理性批判
カントといえば「純粋理性批判」という著作が一番有名ですが、それをそのまま読むのはあまりにもハードルが高い。そこでこの解説書がオススメです。
著者の西研さんは哲学者で、他にもハイデガーなどの解説書も書いてますが、どの本も本当にわかりやすいです。この純粋理性批判もここまでわかりやすく解説できるのか、という驚きがあります。
数ある解説書の中でもすごく内容が正確でかつわかりやすいので、ぜひ読んでいただきたいですね。
3.実践理性批判
こちらは解説書ではなくカント自身の著作です。カントの著作の中ではまだわかりやすいですが、やはり難解なので解説書などと併読するのも良いと思います。
内容としてはカントの道徳観を書いた、倫理学の本ですね。人間はいかに生きるべきか、というカントなりの考えが書いてあります。
やはり先に純粋理性批判を解説書でもいいのである程度内容を押さえてからコチラも読んでいただくとより理解がしやすいと思います。
4.判断力批判
こちらもカント自身の著作で、「美とはなにか?」という事を説いています。
純粋理性批判、実践理性批判と並び、カントの三大批判と呼ばれる著作です。それぞれの著作で「真」「善」「美」について語っている形ですね。
やはりカントといえばこの3冊をまず押さえておきたいところです。こちらの判断力批判も難解なので、解説書などの併読するのが良いと思います。
5.永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編
カントの5篇の論文が収録された本ですが、とても面白いです。
「永遠平和のために」では常備軍の廃止や国際連合の設立など、カントの政治的な持論が書かれています。「啓蒙とは何か」では他人の意見を自分に意見だと思いこむ事の弊害を指摘しています。少しショーペンハウアーの「読書について」に似てますね。
他3分もそうですが、「カントってこういう事も語ってたんだなぁ」と裾野が広がるような一冊です。いろんなテーマに言及されてて面白いですね。
・おわりに
以上、哲学者カントの紹介と、おすすめの著作や入門書などを紹介させていただきました。
やはりカント哲学は難解です!というか、私自身もまだまだ理解してない部分がたくさんあります。
それでもリスクを犯してこの記事を書こうと思ったのは、やはり全てはわからなくてもカント哲学はやっぱり面白くて、学べる部分がたくさんあるからです。
そこで今回は一人でも多くの人に興味を持っていただきたくこの記事を書きました。
何かしら皆さんのお役に立てると幸いです!最後までお読みいただきありがとうございました!