生活百花

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騒動も落ち着いたので「津田大介がなぜダメだったのか」を語ってみる。

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おはようございます。

津田大介氏が監督を務めた芸術祭「あいちトリエンナーレ」が炎上し、犯行予告なども届いたため中止されました。

今もまだ炎上中ですが、少し騒ぎも山を越えたのでこの問題を振り返ってみたいと思います。

 

・「表現の自由」から見て

今回炎上した作品は、昭和天皇の顔写真を燃やしたものと、韓国にある慰安婦像を模した像の2点でした。

とりわけ前者の昭和天皇を揶揄したものは、日本人のメンタリティに深く関わる部分であり、もっとも大きく炎上した作品だと言えます。

私も個人的にこの作品には酷い不快感を覚えました。

しかし、これは誤解を恐れず言うと「表現の自由である」と考えるべきではないかなと思います。

表現の自由とは、誰かが、あるいは多くの人間が不快に思う作品をも擁護するために存在するのです。

これは、もしヨーロッパの芸術家が、その国の王室を毀損するような作品を発表しても同じだと思います。

あるいは、憲法や民主主義を批判したり、時には権力に迎合するような作品が発表されても同じであると言えます。

芸術とは、社会的意義とは独立して存在する。表現者の内なる情動を表すために、表現の自由は守られるべきなのです。

 

・批判という自由

しかし、作品を発表するのが自由ならば、その作品をどう批評するかも自由です。

今回も芸術祭を擁護する方々から「気に入らない作品を寄ってたかって叩くのは表現の自由の弾圧だ!」という声が上がっています。

しかしそれも表現者は覚悟すべき話です。

表現の自由とは、表現を「批判から守る」事ではありません。ある意味で「表現をするのも自由だよ」という、レッセフェール(野放し)的な権利なのです。

表現の自由に限った話ではありませんが、自由とは「それをする事を過度に保護される」ものではありません。

むしろ社会という荒野に向けて芸術を発表し、それがどんな批判の雨風に晒されようとも覚悟しなければならない、そういう厳しさ、責任が付きまとっていると言えます。

しかし、一部には言論による批判を超えて、犯罪による危害を予告する者もあったと聞きます。

これは言語道断で許せないもので、表現の自由を毀損していると言えます。

 

・税金を使ったこと

今回の「あいちトリエンナーレ」では、市や県から11億円ものお金が支払われていたと言います。

これが一番の論点ではないかと思います。

たしかに個人が勝手にやってるだけなら、どんな表現も勝手であると。

事実、これまでも反天連などが昭和天皇の顔写真を毀損するデモストレーションを行った事がありました。

しかしそれは中止にまでは追い込まれていない。もちろん今回の作品展とそのデモでは開催するスパンも注目度も違いますが、ともかく一つの前例としてそういう事がありました。

なので津田氏も自己資金で勝手にやっていれば問題はなかっただろう、と思います。

しかし税金を使ってまでこういう作品展を開くべきか。難しいテーマだと思います。

私個人の意見を述べさせていただくと、もはや行政はこういうイベントを税金で主催する事がナンセンスではないかと思います。

なぜなら今は文化が多様化してる時代です。アニメも漫画も音楽も立派な文化と言える中で、純粋芸術だけ特別扱いするのは、すごく違和感を覚えます。

また、どうしても行政が支援すると「検閲」の問題から逃れられません。

今回は作品に批判が集まった、そこで中止するかどうかで「検閲」の問題が顕在化していますが、

そもそも行政がどんな芸術や文化を支援するか、という段階で、一つの「選択」が介入している。これがそもそも検閲の一種ではないでしょうか。

それよりも社会保障などをして、国民が公平に文化を築き、享受出来る社会を作るべきだと思います。

 

津田大介氏の過去の発言、炎上後の対応

炎上したもう一つの大きな要因として、津田大介氏が過去に多くの人や団体の表現・言論を批判してきた、という点にあります。

例えばRADWIMPS、ゆず、椎名林檎などのアーティストの歌詞や、イベントを批判したり、

アニメを使った自衛隊のポスターや、VtuberNHK出演なども彼は批判していました。

更にヘイトスピーチの問題などで「度を超えた表現は、表現の自由には含まれない」という趣旨の発言も。

こういう点が大きく批判を集める一因になったのは間違いないでしょう。

また、炎上後の対応も最悪だったと言えます。SNSで津田氏は批判する人を挑発するようなツイート、リツイートを繰り返したり、

「あえて炎上を狙って議論を煽っている」という趣旨の発言もありながら、実際に炎上すると「SNS投稿は禁止」という処置が芸術祭側で取られました。

これらがより火に油を注いだ事は確かです。

 

・まとめ

さて、今回の炎上を総括すると、

津田大介氏が監督を務めた芸術祭が炎上

・しかし作品については表現の自由である

・一方で表現を批判するのも自由

・犯行予告は明確にダメ

・税金を使った点がもっとも批判された

津田大介氏の過去の発言も炎上の一因

・炎上後の対応も悪い

というのが今回のまとめですね。最後までご覧いただきありがとうございました。